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カビの発生原因と伝染の可能性
オークションで購入された100枚のレコードのうち、約半数にカビが発生しているとのこと、大変残念でしたね。カビの発生は、湿度、温度、空気中の胞子の存在などが大きく影響します。「湿気の少ない部屋のレコード専用のラック」とのことですが、湿度が低いと思っても、レコードジャケットやレコード自体に付着した水分や、空気中のわずかな湿気でもカビは発生し得ます。特に、中古レコードは、前の所有者の保管状況によって、すでにカビの胞子が付着している可能性があります。
レコードのカビの伝染可能性についてですが、結論から言うと、保管場所が同じであるだけで伝染する可能性は高いです。カビは胞子を飛ばして繁殖するため、カビが生えたレコードから胞子が空気中に飛び散り、他のレコードに付着して増殖する可能性があります。また、レコードジャケットの内側に発生したカビの胞子は、ジャケットを開閉する際に、他のレコードに付着する可能性も考えられます。
さらに、カビの生えたレコードを再生した後、レコード針を消毒せずに次のレコードを再生した場合、レコード針を介してカビが伝染する可能性も高いですと言えます。レコード針は、カビの胞子を付着させやすく、それを次のレコードに付着させる媒介物となり得ます。
カビ対策:具体的な対処法と予防策
カビが生えたレコードをそのままにしておくと、他のレコードへの被害拡大だけでなく、レコードの音質にも悪影響を及ぼす可能性があります。早急な対処が必要です。
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1. カビの除去
まず、カビの程度を確認しましょう。軽いカビであれば、以下の方法で除去できます。
- レコードジャケット:柔らかい布に、薄めた中性洗剤を含ませ、優しく拭き取ります。その後、乾いた布で丁寧に拭いて乾燥させます。頑固なカビには、アルコール消毒液を薄めて使用しても良いでしょう。ただし、ジャケットの素材によっては変色する可能性があるので、目立たない部分で試してから行ってください。
- レコード盤:レコードクリーナーを使用し、専用のブラシで優しく汚れを落とします。市販のレコードクリーナーは、カビ除去効果のあるものもあります。レコードクリーナーを使用する際は、必ず取扱説明書をよく読んでから使用してください。また、レコード盤を拭く際は、内側から外側へ円を描くように優しく拭きましょう。強くこすると傷がつく可能性があります。
カビが酷い場合は、専門業者にクリーニングを依頼することをお勧めします。
2. 予防策:適切な保管環境の構築
カビの発生を防ぐためには、適切な保管環境を維持することが重要です。
- 湿度管理:レコードを保管する部屋の湿度を50%以下に保つことが重要です。除湿機を使用したり、除湿剤を置くなどして、湿度をコントロールしましょう。湿度計を設置して、常に湿度を確認することをお勧めします。
- 温度管理:高温多湿はカビの繁殖に最適な環境です。直射日光が当たらない、温度変化の少ない場所に保管しましょう。エアコンなどで温度を一定に保つことも効果的です。
- 通気性:レコードを密閉した状態に保管すると、カビが発生しやすくなります。レコードラックは通気性の良いものを選び、レコード同士の間隔を空けて保管しましょう。また、定期的にレコードラックを掃除し、埃を取り除くことも重要です。
- レコードクリーナーと針の消毒:再生する前に、レコードクリーナーでレコードを清掃し、再生後は必ずレコード針をアルコールなどで消毒しましょう。これはカビの伝染を防ぐ上で非常に重要です。
- 定期的な点検:定期的にレコードの状態をチェックし、カビの発生がないか確認しましょう。早期発見が、被害拡大を防ぐことに繋がります。
3. 専門家の意見
レコードの修復や保管に関する専門業者に相談することも有効です。彼らは、カビの除去方法や適切な保管方法について、より専門的なアドバイスを提供してくれるでしょう。
まとめ
カビが生えたレコードは、他のレコードへの伝染リスクが高いため、早急な対処が必要です。適切なクリーニングと、湿度・温度管理、通気性の確保、そして定期的な点検によって、大切なレコードコレクションを守りましょう。