インテリアコーディネーター2次試験の立面図・断面図作成において、仕上げ材の表記は採点基準に大きく影響します。単に「材料名」だけを書くのか、「材料名+塗装方法」と詳細に書くのか、あるいは「材料名+塗装方法+仕上げの質感」まで記述するのか、迷う方も多いでしょう。本記事では、合格を目指すためのベストな回答方法、そして採点基準を読み解くためのポイントを解説します。
Contents
試験で求められる仕上げ材の表記レベル
結論から言うと、試験では「材料名」と「塗装方法」の両方を記述することが理想的です。「材料名」のみだと、情報が不十分で、デザイン意図や空間の雰囲気を正確に伝えきれません。「塗装方法」のみだと、材料の特性やコスト、メンテナンス性などを考慮した設計であるかが不明瞭になります。
例えば、「天井・壁=ビニルクロス」とだけ記述するよりも、「天井・壁=ビニルクロス(無地、淡ベージュ)」と、色や柄などの情報を加えることで、より具体的なイメージが伝わり、採点者にも理解しやすくなります。さらに、「家具=オーク突板(ウレタン塗装)」のように、材料と塗装方法を併記することで、より詳細な情報が提供され、専門性もアピールできます。
「ナラ化粧合板UÇ」のように、具体的な商品名まで記述する必要はありません。試験では、一般的な名称で、材料と塗装方法を明確に示すことが重要です。ただし、特殊な材料を使用する場合は、その名称を記述する必要があります。
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仕上げ材表記の具体的な例
以下に、具体的な仕上げ材の表記例を示します。これらを参考に、試験対策を進めてください。
壁
- ビニルクロス(柄あり、淡ベージュ)
- 塗装仕上げ(AEP塗装、マットホワイト)
- クロス(織物調、ブラウン)
- 珪藻土塗り壁(ナチュラルベージュ)
- タイル(セラミックタイル、ホワイト)
天井
- 塗装仕上げ(乳白色)
- 石膏ボード(クロス貼、オフホワイト)
- 木製羽目板(パイン材、オイル仕上げ)
床
- フローリング(オーク材、ウレタン塗装)
- タイル(大理石調、ベージュ)
- カーペット(ウール、ベージュ)
家具
- オーク突板(ウレタン塗装)
- ウォールナット無垢材(オイル仕上げ)
- スチール(粉体塗装、ブラック)
採点基準を読み解くポイント
採点基準は、単に「材料名」や「塗装方法」が書かれているかだけでなく、デザインの整合性や、空間全体の調和も考慮されます。そのため、仕上げ材を選ぶ際には、空間のコンセプトや、使用する家具との調和、そしてクライアントのニーズを十分に考慮する必要があります。
例えば、モダンな空間には、シンプルな仕上げ材を選び、和風の空間には、自然素材の仕上げ材を選ぶといったように、空間の雰囲気と仕上げ材が調和しているかが重要です。また、コストやメンテナンス性なども考慮し、現実的な提案になっているかも評価の対象となります。
実践的なアドバイス
試験対策として、以下の点を意識しましょう。
- 図面と仕様書の整合性:立面図・断面図に記載された仕上げ材と、仕様書に記載された内容が一致しているかを確認しましょう。不一致があると減点対象となる可能性があります。
- 専門用語の正確性:仕上げ材の名称を正確に記述しましょう。曖昧な表現は避け、専門用語を正しく使用することが重要です。
- 図面の正確性:図面自体が正確に描かれているかも重要です。寸法や配置などが間違っていると、いくら仕上げ材の表記が正確でも減点対象となります。
- 過去問の分析:過去問を解き、出題傾向を把握しましょう。どのような仕上げ材が使用されているか、どのような表記方法が採点されているかを分析することで、試験対策に役立ちます。
- 参考書の活用:インテリアデザインに関する参考書を活用し、仕上げ材の種類や特性について学びましょう。様々な仕上げ材の画像を参考に、それぞれの質感や特徴を理解することが重要です。
専門家の視点
インテリアコーディネーターとして長年活躍されているA氏によると、「仕上げ材の表記は、クライアントへの説明責任を果たす上でも非常に重要です。単に材料名を記載するだけでなく、その材料の特性や、空間への影響を考慮した上で、適切な情報を提供することが求められます。」とのことです。試験対策においても、この点を意識することが重要です。
まとめ
インテリアコーディネーター2次試験の立面図・断面図における仕上げ材の表記は、材料名と塗装方法の両方を記述することが理想です。空間のコンセプトや、使用する家具との調和、コストやメンテナンス性などを考慮し、正確で具体的な情報を提供することが重要です。過去問を分析し、参考書を活用しながら、実践的な練習を積み重ねることで、合格を目指しましょう。