インテリアコーディネーター2次試験対策:平面図における収納棚の描き方

インテリアコーディネーターの2次試験における、平面図上の収納棚の描き方について質問があります。収納棚の両開き戸の軌道は破線で記すべきでしょうか?過去問の解答例を見ると、ものによって描いてあったりなかったりします。教科書には参考になる図がなかったため、どなたか教えていただけると助かります。

インテリアコーディネーター試験の2次試験では、空間設計能力や表現力が問われます。平面図は、その能力を示す重要なツールです。特に、収納棚のような細部の表現は、採点において重要な要素となります。今回の質問は、収納棚の両開き戸の軌道の描き方に関するもので、過去問の解答例に一貫性がないことから、戸惑っている方が多いようです。そこで、本記事では、平面図における収納棚、特に両開き戸の軌道の描き方について、具体的な例を交えながら解説します。

平面図における収納棚の表現:基本的な描き方

まず、収納棚の基本的な描き方から確認しましょう。平面図では、収納棚の形状、サイズ、位置を正確に表現することが重要です。使用する線種は、一般的に以下の通りです。

  • 棚板:実線で描きます。棚板の厚みは、縮尺に合わせて適切な太さの線で表現します。
  • 側面・背面:実線で描きます。側面や背面の厚みも、縮尺に合わせて表現します。
  • 扉:扉の種類によって描き方が異なります。今回は両開き戸に焦点を当てて解説しますが、引き戸や開き戸など、扉の種類によって表現方法が変わることを覚えておきましょう。

これらの要素を正確に描き、寸法を明記することで、審査員はあなたの設計意図を正確に理解することができます。特に、収納棚の位置関係は、空間全体のレイアウトに大きく影響するため、正確な表現が求められます。

収納棚の両開き戸の軌道の描き方:正解は「状況による」

さて、本題の両開き戸の軌道の描き方ですが、結論から言うと、「必ずしも破線で描く必要はありません」というのが正解です。

過去問の解答例に一貫性がないのは、この「状況による」という点にあります。 試験問題や採点基準、そして何より、あなたの表現方法が明確で、審査員が理解しやすい図面であれば、破線で描くか描かないかはそれほど重要ではありません。重要なのは、あなたの設計意図が正確に伝わることです。

破線で描く場合

両開き戸の軌道を破線で描く場合、それは戸が開いた状態を想定し、戸の開閉範囲を示すためです。特に、通路幅が狭かったり、他の家具との干渉が懸念される場合などに、軌道を示すことで、空間の使い勝手を明確に示すことができます。この場合、破線の太さや長さにも注意し、他の線と区別できるように描きましょう。また、開閉範囲の寸法を明記することで、さらに分かりやすくなります。

実線で描く場合

一方、実線で描く場合は、戸が閉じた状態を想定し、収納棚全体の形状を明確に示すことを優先する場合です。特に、収納棚のデザインが複雑であったり、扉に装飾がある場合など、扉の開閉範囲よりも、収納棚全体の形状を正確に表現することが重要となるケースがあります。この場合、軌道を省略しても、図面全体から収納棚の機能が理解できるよう、丁寧に描きましょう。

具体的な例とアドバイス

以下に、具体的な例を挙げ、それぞれのケースにおける最適な描き方を説明します。

例1:通路幅が狭い場合

通路幅が狭い場合、両開き戸の軌道を破線で描き、開閉範囲を示すことで、通行スペースの確保を明確に示すことが重要です。この場合、破線で軌道を示し、開閉範囲の寸法を明記することで、審査員はあなたの設計意図を正確に理解できます。

例2:収納棚のデザインが複雑な場合

収納棚のデザインが複雑な場合、両開き戸の軌道を省略し、収納棚全体の形状を正確に表現することに重点を置くべきです。軌道を省略することで、図面が複雑になりすぎるのを防ぎ、全体の見やすさを向上させることができます。この場合、扉の開閉範囲は、図面上の説明文などで補足説明を加えることを検討しましょう。

専門家の視点:図面の作成における注意点

インテリアコーディネーターとして活躍されているA氏に、図面作成における注意点を伺いました。

「試験では、正確さと分かりやすさが最も重要です。収納棚の描き方一つとっても、その空間における機能性や使い勝手を的確に表現できているかが問われます。破線を使うか否かは、図面全体のバランスや、伝えたい情報を考慮して判断しましょう。重要なのは、あなたの設計意図が明確に伝わる図面を作成することです。

まとめ:明確な表現がカギ

インテリアコーディネーター2次試験における平面図上の収納棚の描き方、特に両開き戸の軌道の描き方について解説しました。破線で描くか実線で描くかは、状況によって判断する必要があります。重要なのは、あなたの設計意図が明確に伝わるように、正確で分かりやすい図面を作成することです。

試験対策としては、過去問を分析し、様々な描き方を研究すること、そして、自分の表現方法を確立することが重要です。 複数の描き方を試行錯誤し、最も効果的な表現方法を見つけることで、自信を持って試験に臨むことができるでしょう。

本記事が、あなたの試験対策の一助となれば幸いです。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)