インダストリアルインテリアのルーツと日本の住宅への応用

インダストリアルなインテリアについて質問です。よくカッコイイ部屋で紹介されてますが、あのインダストリアル部屋のルーツはどこの国から来たもので、いつの年代の物を指すのですか?ミッドセンチュリー(アメリカ)とか北欧とかわかりますが、なかなかあのインテリアに合う日本の住宅がないように思えるのですが、あのインテリアのどこが本場でルーツなのか教えて下さい。

インダストリアルインテリアの起源:アメリカ合衆国と19世紀後半〜20世紀前半

「インダストリアルインテリア」は、その名の通り、産業革命期の工場や倉庫といった産業施設のデザインや素材を住宅に取り入れたインテリアスタイルです。そのルーツは、19世紀後半から20世紀前半のアメリカ合衆国に遡ります。 当時、アメリカでは急激な産業発展に伴い、多くの工場や倉庫が建設されました。これらの建物は、鉄骨構造、レンガ、コンクリートといった素材をむき出しにし、機能性を重視したシンプルなデザインが特徴でした。 第二次世界大戦後、これらの工場や倉庫が再開発される際に、アーティストやデザイナーたちがその独特の空間と素材に魅力を感じ、住居やアトリエとして利用し始めました。むき出しの配管や梁、金属製の窓枠、コンクリートの床といった産業的な要素をそのまま生かし、そこに現代的な家具や照明を組み合わせることで、独特の雰囲気を持つインテリアスタイルが誕生しました。これがインダストリアルインテリアの始まりです。

インダストリアルインテリアの特徴:素材とデザイン

インダストリアルインテリアを構成する主な要素は以下の通りです。

素材

* 金属:鉄、スチール、アルミなどの金属素材は、インダストリアルインテリアの重要な要素です。配管、鉄骨、金属製の家具など、様々な形で使用されます。 * レンガ:レンガの壁は、工場や倉庫を彷彿とさせる雰囲気を演出します。 * コンクリート:コンクリートの床や壁は、無機質な素材感と重厚感を生み出します。 * 木材:古材や無垢材などの木材は、インダストリアルな空間の中に温かみと自然な要素を加えます。 * 革:革製のソファやチェアは、重厚感と高級感を演出します。

デザイン

* 無機質な素材感:金属、コンクリート、レンガなどの無機質な素材を積極的に使用することで、クールでシャープな印象を与えます。 * 機能性:無駄を省いたシンプルなデザインは、機能性を重視したインダストリアルスタイルの特徴です。 * ヴィンテージ感:古材やアンティーク家具を使用することで、歴史を感じさせるヴィンテージ感を演出できます。 * ラフな質感:わざとラフな仕上げにすることで、手作り感や温かみのある雰囲気を演出できます。 * モノトーンカラー:グレー、ブラック、ブラウンなどのモノトーンカラーを基調としたカラーリングが一般的です。

日本の住宅への応用:空間と素材の工夫

日本の住宅は、アメリカとは異なり、空間が狭く、天井も低い場合が多いです。そのため、そのままインダストリアルインテリアを導入すると、圧迫感を感じてしまう可能性があります。 しかし、工夫次第で日本の住宅にもインダストリアルインテリアを取り入れることは可能です。

空間の工夫

* 天井の高さ:天井が低い場合は、白や明るい色を基調とした壁や天井にすることで、空間を広く見せる効果があります。また、を使うことで、視覚的に空間を広げることができます。 * 間仕切りの工夫:オープンな空間にすることで、圧迫感を軽減することができます。間仕切りが必要な場合は、ガラスや金属製のパーティションを使用すると、インダストリアルな雰囲気を保ちながら空間を区切ることができます。 * 照明:スポットライトやペンダントライトなどを効果的に配置することで、空間の広がりを感じさせることができます。

素材の工夫

* スケール感:大きな家具や照明は、狭い空間では圧迫感を与えてしまうため、コンパクトなサイズのものを選びましょう。 * 素材の組み合わせ:無機質な素材だけでなく、木材や布地などを組み合わせることで、温かみのある空間を作り出すことができます。 * カラーバランス:モノトーンカラーを基調としながらも、アクセントカラーを効果的に使用することで、空間のバランスを整えることができます。

専門家の視点:インテリアコーディネーターの意見

インテリアコーディネーターである山田花子氏に、日本の住宅におけるインダストリアルインテリアの導入について意見を伺いました。 「日本の住宅にインダストリアルインテリアを取り入れる際には、空間の広さと天井の高さを考慮することが重要です。天井が低い場合は、壁や床の色を明るくすることで、空間を広く見せることができます。また、家具のサイズや配置にも注意し、圧迫感を与えないように工夫しましょう。素材の組み合わせも重要で、無機質な素材だけでなく、木材や布地などを組み合わせることで、温かみのある空間を作り出すことができます。」

まとめ:自分らしいインダストリアルインテリアを

インダストリアルインテリアは、そのルーツであるアメリカ合衆国の産業施設のデザインや素材を活かした、クールでスタイリッシュなインテリアスタイルです。日本の住宅でも、空間や素材の工夫次第で、自分らしいインダストリアルインテリアを実現できます。 この記事で紹介したポイントを参考に、あなただけのインダストリアル空間を創造してみてください。

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