アンティークショップで販売されているものが全て100年以上前のものかどうか、気になりますよね。結論から言うと、「必ずしも100年以上前のものとは限りません」。アンティークショップには、真のアンティーク、アンティーク調、ヴィンテージなど、様々な年代と状態の家具や雑貨が混在しています。
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アンティーク、ヴィンテージ、アンティーク調…違いって?
まず、これらの違いを理解することが重要です。消費者の混乱を招かないよう、明確な定義に基づいた販売が求められますが、実際には曖昧な表現が使われるケースも少なくありません。そのため、購入前にしっかり見極める必要があります。
アンティーク
一般的に、製造から100年以上経過した品物をアンティークと呼びます。ただし、国や地域、品物によっては異なる基準が用いられる場合もあります。例えば、イギリスでは、1830年以前の家具をアンティークと呼ぶケースが多いです。また、単に古いだけでなく、歴史的・芸術的価値を持つものがアンティークとして高く評価されます。状態が良いものほど価値が高くなります。
ヴィンテージ
ヴィンテージは、製造から30~100年程度経過した品物を指します。アンティークほど古いものではありませんが、デザインや素材の良さが評価され、コレクターも多いです。アンティークと比較すると、比較的状態の良いものが多く、価格もアンティークより手頃なものが多いため、人気があります。特に、ミッドセンチュリーモダンと呼ばれる1950~1960年代の家具は、現在でも高い人気を誇ります。
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アンティーク調
アンティーク調は、アンティークを模倣して作られた新しい製品です。古い家具や雑貨のデザインを参考に、現代の技術で作られています。そのため、価格はアンティークやヴィンテージに比べて安価です。アンティークの雰囲気を気軽に楽しみたい方におすすめです。ただし、経年変化による味わい深さや歴史的価値は期待できません。アンティークと明確に区別されていない場合も多いので、注意が必要です。
アンティークショップでの賢い選び方
アンティークショップで買い物をするときは、以下の点に注意しましょう。
- 販売員に年代や素材について質問する:曖昧な説明には納得せず、具体的な情報を得るようにしましょう。製造年代が特定できる書類や刻印があれば確認しましょう。
- 商品の状態を丁寧に確認する:傷や汚れ、修復跡などをしっかり確認し、状態と価格に見合うかどうか判断しましょう。特に木製の家具は、虫食いがないか、構造に問題がないかなどをチェックすることが重要です。専門家の意見を聞くのも有効です。
- 複数のショップを比較する:同じような商品を複数のショップで比較することで、価格や状態の相場を把握できます。安すぎる商品は、偽物や状態の悪いものかもしれません。
- 保証や返品について確認する:購入後のトラブルを避けるために、保証や返品に関するルールを確認しておきましょう。
- 専門家の意見を聞く:アンティークやヴィンテージに詳しい専門家に見てもらうことで、商品の価値や状態を客観的に判断できます。特に高価な商品を購入する際は、専門家の意見を参考にすることをおすすめします。
年代の見極めポイント
年代の見極めは専門家でも難しい場合がありますが、いくつかのポイントをチェックすることで、ある程度の判断ができます。
- 材質:木材の種類や加工方法、金属の種類、塗装方法などから年代を推測できます。例えば、古い家具に使われている木材の種類や、釘の種類などは、年代を特定する上で重要な手がかりとなります。
- デザイン:デザインの流行は時代によって大きく変化します。家具のデザインや装飾から、製造された年代を推測できます。例えば、アールデコ調のデザインは1920~1930年代に流行したデザインです。
- 刻印やラベル:家具や雑貨には、製造メーカーや年代を示す刻印やラベルが付いている場合があります。これらを参考に年代を特定することができます。
- 状態:経年劣化の状態から、ある程度の年代を推測できます。ただし、状態が良いからといって必ずしも古いとは限りません。修復されている場合もあります。
事例:アンティークチェアの購入
例えば、アンティークショップで素敵なチェアを見つけたとします。販売員は「アンティーク調」と説明しましたが、あなたは本当にアンティークかどうかを確認したいと考えました。そこで、チェアの材質、デザイン、刻印などを丁寧に調べ、さらに専門家の鑑定を依頼したところ、1920年代のヴィンテージ品であることが判明しました。この事例のように、販売員の言葉だけでなく、自分で調べ、専門家の意見も参考にすることで、より確実な情報を得ることができます。
まとめ:安心安全なアンティーク選びを
アンティークショップで買い物をする際は、「古い=良い」という単純な考えではなく、年代、状態、価格などを総合的に判断することが大切です。販売員の言葉だけでなく、自分の目で確かめ、必要であれば専門家の意見を聞くことで、後悔のない買い物ができるでしょう。 アンティークの魅力は、その歴史やストーリー、そして独特の風合い。じっくり時間をかけて、あなたにとって最高の逸品を見つけてください。