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アロワナ水槽立ち上げと水質変化について
水槽立ち上げ直後、そしてアロワナ導入後の水質変化について、ご心配ですね。ご質問いただいた内容を整理し、一つずつ解説していきます。
pHの上昇について
アロワナ導入後、pHが6.9から7.6~7.9に上昇しているとのこと。これは、アロワナの排泄物や餌の残渣などが分解される過程で、水中の二酸化炭素が増加し、それが炭酸イオンとなりpHを上昇させるためと考えられます。ガーネットサンド自体がpHを大きく変動させる要因とは考えにくいですが、使用している砂利の種類によっては、微量元素の溶出などにより、pHに影響を与える可能性もゼロではありません。
さらに、人の出入りの影響も考えられます。12畳の部屋に5人いる時はpHが7.1まで下がったとのことですが、これは、人の呼吸によって排出される二酸化炭素が水中に溶け込み、pHを下げた可能性があります。人がいない時は、二酸化炭素の供給が減り、pHが上昇する傾向にあります。
対策としては、水槽へのエアレーションを強化し、水中の二酸化炭素濃度を下げることが有効です。また、定期的な水換えによって、アロワナの排泄物や残餌を除去することも重要です。水換えの頻度や量は、水槽の状態やアロワナのサイズなどを考慮して調整しましょう。
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亜硝酸塩の上昇と窒素循環
アンモニアが検出されなくなり、亜硝酸塩が増加しているのは、硝化バクテリアの定着がまだ不十分であることを示しています。水槽立ち上げ初期は、アンモニア→亜硝酸塩→硝酸塩という窒素循環が確立するまでに時間がかかります。バイコム78と21を規定量の倍量使用されたとのことですが、過剰な添加はかえってバクテリアの定着を阻害する可能性があります。
- 水換えによる亜硝酸塩濃度の低下は一時的なものです。根本的な解決には、硝化バクテリアの増殖を促す必要があります。
- 過剰な濾材の使用も、バクテリアの定着を阻害する可能性があります。濾材の種類や量を見直すことも検討しましょう。
- 餌の量を調整し、残餌を減らすことも重要です。残餌はアンモニア発生の原因となります。
- 定期的な水質検査を行い、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩の値をモニタリングすることで、水槽の状態を把握し、適切な対策を講じることができます。
マットとバイコムバフィの色について
マットとバイコムバフィの色が似ているとのことですが、茶色に変色しているのが汚れなのかバクテリアなのかは、見た目だけでは判断できません。バクテリア膜は、茶色っぽく見える場合もありますが、同時に汚れも蓄積されている可能性が高いです。
- 濾材の清掃または交換を検討しましょう。濾材を洗浄する際は、水道水ではなく、水槽の水を使用することをお勧めします。洗浄後、濾材を完全に乾燥させずに、水槽に戻してください。
- 濾材の交換時期については、メーカーの推奨に従うか、水質の変化や濾材の状態などを総合的に判断して決定しましょう。
専門家の視点:水槽立ち上げのポイント
アクアリストの経験から、水槽立ち上げにおいて重要な点をいくつかご紹介します。
* 立ち上げ初期は、急激な変化を避けることが重要です。バクテリアの定着には時間が必要です。
* 水質検査は、水槽管理において不可欠です。定期的な検査を行い、水質の変化を把握することで、問題の早期発見と適切な対策に繋がります。
* アロワナの健康状態にも注意を払いましょう。異常が見られた場合は、すぐに獣医に相談してください。
* 焦らず、じっくりと水槽環境を整えていきましょう。
まとめ
アロワナ水槽の立ち上げは、水質管理が非常に重要です。pHの上昇や亜硝酸塩の増加は、バクテリアの定着が不十分であることや、アロワナの排泄物などが原因と考えられます。焦らず、適切な対策を行い、安定した水質を維持することで、アロワナを健康に飼育することが可能です。