アパート退去時の原状回復費用:地震被害と修繕費用の負担割合

アパートを退去する際、借り手が金額負担する範囲はどこまででしょうか? 地震での損傷箇所も多いので請求額が不安です。 3/11の地震で借りていたアパートのクロスが破れ、壁にはヒビが入りました。引き扉は倒れて穴が空いてしまい、ベランダに出る窓は開かなくなりました。 信じられませんが、階下のイビキまで聞こえる始末・・・。 地震後数日経ってから管理会社に電話したところ「近々また大きな地震がくるらしいから、それがきてから直します」との答え。 地震から2週間後、今度は大家さんが聞取りに来て「こちらで全部修理します」と言ったきり、2ヶ月以上経っても何の連絡もなく、不信感だけが大きくなり、先日アパートを退去しました。 退去立会時、管理会社の人が部屋に入るなり、「6ヶ月後に全部直すことになったんですよ」等と言い訳がましいことばかりしゃべっていて、こちらが地震での損傷部分を話しているのに「ハイハイ、わかりましたよ」とちゃんと確認しているようには見えませんでした。 そして、 「地震の分とそれ以外の分を分けて請求しますから」 「壁にピンを打っていた場合、ボード交換するのでお金がかかります」 と言われました。 ピン穴って【通常使用の範囲内】だと思うのですが、その費用もコチラ負担なのでしょうか? (ちなみに、ほとんどのボードは地震でつなぎ目がズレて、数か所飛び出しています) それ以外にも「地震とは無関係」と言って、上乗せ請求されそうで不安でなりません。 施工業者も忙しいらしく、見積もりが遅くなるとのこと。 何か釘を打っておく方法はないでしょうか? アドバイスお願いします。

アパート退去時の原状回復と地震被害

アパートを退去する際に、原状回復費用を負担する範囲は、借主と貸主の間でトラブルになりやすい点です。特に、地震などの不可抗力による被害が絡む場合は、より複雑になります。今回のケースでは、東日本大震災による被害と、それ以外の損傷の区別、そして「ピン穴」の扱いなどが問題となっています。

地震による損傷と原状回復義務

まず重要なのは、地震による損傷は、原則として借主の原状回復義務の範囲外であるということです。借主は、通常の使用による損耗・毀損の範囲で修繕する義務を負いますが、地震のような不可抗力による損害は、貸主が負担すべきと考えられます。

しかし、現実には、明確な線引きが難しいケースが多く、トラブルに発展することが少なくありません。今回のケースのように、管理会社や大家の対応が曖昧で、修繕の遅延や責任の所在が不明確な状況では、借主は不安を感じるのも当然です。

退去立会いの重要性と証拠の確保

退去立会いは、非常に重要です。損傷箇所の状況を写真や動画で記録し、管理会社担当者と現状を確認したことを書面で確認してもらいましょう。証拠となる資料は、後々のトラブル防止に非常に役立ちます

今回のケースでは、管理会社担当者の対応が不十分であったことが懸念されます。「ハイハイ、わかりましたよ」という対応では、損傷箇所の確認が不十分であった可能性が高いです。

ピン穴などの「通常使用の範囲内」の損傷

壁にピンを打った跡についても、状況によって判断が分かれます。小さなピン穴であれば、通常使用の範囲内とみなされることが多いですが、複数のピン穴や大きな穴、ボードへの損傷がある場合は、修繕費用を請求される可能性があります

今回のケースでは、地震によってボードのつなぎ目がズレている状況も考慮する必要があります。地震による損傷と、ピン穴による損傷を明確に区別することが難しい場合、専門家の意見を聞くことが重要です。

見積もりと請求額の確認

施工業者の見積もりは、必ず確認しましょう。内訳を丁寧に確認し、地震による損傷とそれ以外の損傷を明確に区別しているかを確認することが重要です。不明な点があれば、管理会社や大家に質問し、納得できるまで説明を求めましょう

専門家への相談

今回のケースのように、トラブルが複雑で解決が難しい場合は、弁護士や不動産専門家への相談を検討しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応を取ることができ、不当な請求を回避できる可能性が高まります。

具体的なアドバイス

1. **写真・動画による証拠の確保:** すべての損傷箇所を写真や動画で記録しましょう。日付と時間、場所を記録しておけば、証拠として有効です。
2. **書面での確認:** 管理会社や大家とのやり取りは、すべて書面で残しましょう。メールや手紙など、記録に残る方法を選びましょう。
3. **専門家への相談:** 不安な場合は、弁護士や不動産専門家、建築士などに相談しましょう。専門家のアドバイスは、トラブル回避に役立ちます。
4. **退去時精算書の確認:** 退去時の精算書には、各項目の費用内訳が記載されています。不明な点があれば、すぐに質問しましょう。
5. **交渉の記録:** 管理会社や大家との交渉内容も記録しておきましょう。録音やメモなどを活用し、証拠として残しておきましょう。

事例:類似ケースの解決方法

過去には、地震による損傷と通常使用による損傷を明確に区別し、借主の負担を軽減した事例があります。弁護士や専門家による適切なアドバイスと、証拠となる資料の提示が、解決の鍵となりました。

専門家の視点:建築士からのアドバイス

建築士の視点から見ると、地震による損傷と通常の損傷の区別は、専門的な知識が必要です。クロスや壁のヒビ、扉の破損などが地震によるものか、それとも経年劣化や通常の使用によるものかを判断するには、現場調査と専門的な知識が不可欠です。

まとめ

アパート退去時の原状回復費用は、複雑な問題です。特に地震被害が絡む場合は、冷静な対応と証拠の確保が重要です。不安な場合は、専門家への相談を検討し、不当な請求を回避しましょう。

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