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アパート契約における現状渡しについて
アパートの契約は、原則として「現状渡し」です。これは、物件の現状をそのまま受け入れることを意味します。見学時に確認できた傷や汚れ、設備の不具合などは、契約後に大家さんが修繕する義務はありません。契約書には「現状有姿」や「現状のまま」といった言葉が記載されていることが多いでしょう。 そのため、見学時の状態がそのまま契約時の状態となります。気に入って契約したとしても、後から「ここが壊れていた」「こんな汚れがあった」とクレームを言うことは難しいです。
現状渡しとは?具体例と注意点
現状渡しとは、物件の現状をそのまま受け入れることを意味します。例えば、以下のような状態は現状渡しに含まれます。
- 壁の汚れや傷:小さな傷や汚れは、現状渡しに含まれることが多いです。ただし、大きな破損や不衛生な汚れは別途確認が必要です。
- 設備の不具合:水漏れや故障など、事前に確認できていた不具合は、現状渡しに含まれます。ただし、契約前に告知されていない重大な欠陥は別途対応が必要になる可能性があります。
- クロスや床材の経年劣化:時間の経過による色あせや傷みは、現状渡しに含まれるのが一般的です。
- 備え付け家具の状態:クローゼットの扉の不具合や、キッチンの収納棚の破損なども現状渡しに含まれます。
しかし、「現状渡し」だからといって、全ての状態が許容されるわけではありません。例えば、危険な状態にあるガス漏れや、雨漏りなど、居住の安全に著しく影響するような重大な欠陥は、大家側に修繕義務がある場合があります。
契約前に確認すべきポイント
現状渡しを理解した上で、契約前に確認すべき重要なポイントを以下にまとめます。
1. 物件の隅々まで丁寧に確認する
- 壁や天井:ひび割れ、汚れ、シミなどがないか注意深く確認しましょう。照明を当てて確認すると見落としを防げます。
- 床:傷、へこみ、汚れ、床鳴りなどがないか確認しましょう。特にフローリングの隙間や剥がれには注意が必要です。
- 窓:ガラスの割れ、サッシの不具合、開閉の確認をしましょう。雨漏りの痕跡がないかも確認しましょう。
- 設備:キッチン、浴室、トイレ、洗面所などの設備機器が正常に動作するか確認しましょう。水漏れ、排水不良、異音などがないかチェックしましょう。
- 電気設備:コンセント、照明器具、スイッチなどが正常に機能するか確認しましょう。
- 収納スペース:クローゼット、押入れなどの収納スペースのサイズ、状態を確認しましょう。
2. 写真や動画で記録を残す
確認した状態を記録として残しておくことが重要です。写真や動画を撮影し、日付を記録しておきましょう。万が一、トラブルが発生した場合に証拠として役立ちます。特に気になる箇所は複数枚撮影しておくと安心です。
3. 契約書の内容を丁寧に確認する
契約書には、物件の状態、修繕義務、その他重要な事項が記載されています。契約書の内容をしっかりと理解し、不明な点は不動産会社に質問しましょう。特に「現状有姿」「現状渡し」といった記述に注意し、その意味を理解した上で署名・捺印しましょう。
4. 不安な点は不動産会社に相談する
疑問点や不安な点は、不動産会社に遠慮なく質問しましょう。専門家の意見を聞き、納得した上で契約を進めることが大切です。
専門家の視点:弁護士からのアドバイス
弁護士の視点から、アパート契約における現状渡しについて解説します。現状渡しは、契約書に明記されている限り、原則として大家の修繕義務は発生しません。ただし、以下のケースでは大家側に修繕義務が発生する可能性があります。
- 告知義務違反:重大な欠陥を隠して告知しなかった場合。
- 瑕疵担保責任:契約時に存在した欠陥が、居住に支障をきたす程度のものである場合。
- 安全上の問題:ガス漏れ、雨漏りなど、居住者の安全に重大な影響を与える欠陥がある場合。
これらのケースでは、専門家(弁護士)に相談し、適切な対応を検討する必要があるでしょう。
まとめ:安心安全なアパート契約のために
アパートの契約は、大きなライフイベントです。現状渡しを理解し、契約前にしっかりと物件の状態を確認し、疑問点は解消してから契約しましょう。写真や動画で記録を残し、契約書の内容を丁寧に確認することで、トラブルを回避し、安心安全な賃貸生活を送ることができます。 不明な点があれば、不動産会社や弁護士に相談することをお勧めします。