アパート・マンション暮らしのリアル!建築学科高校生が集合住宅設計で知りたい「後悔ポイント」とメゾネット住宅のメリット・デメリット

アパート・マンション暮らしの方に質問です。建築学科の高校生です。設計課題として10戸程度の集合住宅、平たく言えばアパートみたいなものを設計しとります。そこで質問です。部屋を借りたあとに、「やっぱりコレがほしかったなぁ~」「なんでこれがないんだ!!」 「どうしてトイレがここなのさ…」という感じのご意見を伺いたいです。ちなみに設計案の前提として2階部分のある部屋を想定しとります(メゾネット住宅というやつです)。もしメゾネットお住みの方がいらっしゃれば、長所、短所などもお教えくだされば幸いです。

アパート・マンション暮らしの「後悔ポイント」

これから集合住宅を設計する建築学科の高校生の方からの質問、ありがとうございます! 多くの入居者が感じる「後悔ポイント」を、具体的な例を交えながらご紹介します。設計段階でこれらの点を考慮することで、より住みやすい空間を実現できるはずです。

収納スペースの不足

  • クローゼットのサイズが小さすぎる:洋服や季節物の収納に困るケースが多いです。特に、ウォークインクローゼットがない場合は、収納家具の配置に頭を悩ませることになります。設計時には、クローゼットの奥行きや高さ、収納量を十分に考慮し、将来の生活の変化にも対応できる余裕を持たせることが重要です。最低でも、一人暮らしであれば1.5畳程度のクローゼット、カップルやファミリーであれば2畳以上のウォークインクローゼットを検討しましょう。
  • 収納場所の配置が不便:玄関や廊下など、アクセスしにくい場所に収納スペースがあると使い勝手が悪くなります。収納スペースは、生活動線上に配置し、使いやすさを優先しましょう。例えば、キッチン近くにパントリーを設ける、洗面所の近くにリネン庫を設けるなど、生活スタイルに合わせた配置が重要です。
  • 収納の種類が少ない:洋服だけでなく、季節家電や趣味の道具など、収納したいものは多岐に渡ります。棚、引き出し、ハンガーパイプなど、様々な種類の収納を組み合わせることで、効率的な収納を実現できます。様々な収納方法を組み合わせたプランを検討しましょう。

使い勝手の悪いキッチン

  • 作業スペースが狭い:調理スペースが狭いと、料理がしにくくストレスになります。作業スペースは、コンロとシンクの間に十分な広さを確保しましょう。最低でも90cm以上の幅を確保することが理想的です。
  • 収納が少ない:キッチン用品を収納するスペースが不足すると、すぐに散らかってしまいます。食器棚や引き出しなどの収納を十分に確保しましょう。吊り戸棚だけでなく、使いやすい高さの収納も検討しましょう。
  • コンセントの位置が不便:電子レンジや炊飯器など、コンセントが必要な家電が多いキッチンでは、コンセントの位置が重要です。作業スペースの近くにコンセントを複数設置しましょう。

トイレ・バスルームの問題

  • トイレの位置が不便:寝室から離れた場所にトイレがあると、夜間の利用が不便です。トイレは、寝室やリビングからのアクセスが良い場所に配置しましょう。
  • 換気が悪い:浴室やトイレの換気が悪いと、カビや臭いが発生しやすくなります。換気扇の性能や配置を十分に検討しましょう。窓を設置するのも有効です。
  • 浴室乾燥機がない:浴室乾燥機は、雨の日や冬場の洗濯物乾燥に便利です。浴室乾燥機は必須ではありませんが、あると非常に便利です。

その他後悔ポイント

  • コンセントが少ない:現代の生活では、多くの家電製品を使用するため、コンセントが不足しがちです。各部屋に複数個のコンセントを設置し、さらに、床コンセントやUSBコンセントも検討しましょう。
  • 照明が暗い:部屋が暗いと、生活に支障をきたすことがあります。十分な明るさを確保できる照明器具を選び、間接照明なども検討しましょう。
  • 窓の位置やサイズ:窓の位置やサイズによっては、採光や通風が不足することがあります。窓の位置やサイズを検討する際には、日当たりや風通しを十分に考慮しましょう。

メゾネット住宅の長所と短所

2階部分のあるメゾネット住宅は、開放感やプライバシーの確保といったメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。

メゾネット住宅の長所

  • 開放感がある:吹き抜けや高い天井により、開放感あふれる空間を実現できます。特に、リビングを2階に配置することで、より広々とした印象になります。
  • プライバシーが確保しやすい:2階部分に寝室やプライベート空間を配置することで、プライバシーを確保しやすくなります。
  • デザイン性の高さ:一般的なマンションとは異なるデザイン性で、個性を演出できます。

メゾネット住宅の短所

  • 階段の上り下りが大変:階段の上り下りは、高齢者や小さなお子さんにとって負担になる可能性があります。階段の手すりや段差の高さなどを工夫する必要があります。
  • 収納スペースが不足しやすい:階段部分や吹き抜け部分など、収納スペースを確保しにくい箇所があります。収納スペースの確保には、工夫が必要です。
  • 家賃が高い:メゾネットタイプは、一般的なマンションよりも家賃が高い傾向があります。
  • 掃除が大変:階段や吹き抜けなど、掃除しにくい箇所があります。定期的な掃除が必要になります。

専門家からのアドバイス

建築士の視点から、集合住宅設計における重要なポイントをいくつかご紹介します。

* **入居者の多様なニーズへの対応**: 年齢層、ライフスタイル、家族構成など、入居者のニーズは多様です。単身者向け、カップル向け、ファミリー向けなど、様々なタイプの住戸を計画することで、より多くの入居者に対応できます。
* **バリアフリー設計**: 高齢者や障害者にも使いやすいバリアフリー設計は、社会的な責任として重要です。段差の解消、手すりの設置、広い通路の確保などを検討しましょう。
* **共用部分の設計**: エントランス、廊下、エレベーターなど、共用部分の設計も重要です。安全で快適な空間を確保しましょう。
* **メンテナンスのしやすさ**: 建物の維持管理を容易にする設計も重要です。外壁、屋根、排水設備などのメンテナンス性を考慮しましょう。

これらの点を踏まえ、入居者が快適に暮らせる集合住宅を設計してください。

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