鳩の糞被害と大家さんの責任

引っ越し直後から鳩の糞に悩まされているとのこと、大変お困りでしょう。まずは、ご安心ください。大家さんには、居住者の安全と健康を確保する義務があります。鳩の糞による被害は、健康被害（ヒストプラズマ症など）や、建物の損傷、そして何より居住者の生活の質を著しく低下させる深刻な問題です。そのため、大家さんは適切な対策を行う責任を負います。

大家さんの義務と範囲

大家さんの義務は、「居住可能な状態を維持すること」です。鳩の糞による被害は、明らかに居住可能な状態を損なっています。そのため、大家さんは、鳩の糞問題への対策を行う義務があります。その対策の範囲は、状況によって異なりますが、最低限、鳩の巣の撤去と糞の清掃は求められます。

しかし、単なる巣の撤去だけでは根本的な解決にはなりません。あなたの状況のように、屋根の構造的な問題（隙間）が原因となっている場合、根本的な解決のためには、屋根の改修工事が必要となる可能性が高いです。

具体的な解決策と交渉方法

管理会社からの「巣の撤去だけで様子見」という対応は、不十分と言えます。再度、大家さんまたは管理会社に、以下の点を強く訴えましょう。

1. 証拠の提示

鳩の糞被害の状況を写真や動画で記録し、証拠として提示しましょう。被害の深刻さを明確に示すことが重要です。ベランダだけでなく、もし糞が室内にまで侵入している場合は、その写真も撮影しましょう。

2. 具体的な改善策の提案

単に「何とかしてほしい」ではなく、具体的な改善策を提案することが重要です。例えば、

* **屋根の隙間の補修:** 具体的な場所を特定し、写真や図面などを用いて説明しましょう。
* **鳩よけ対策の設置:** ネットやトゲなど、鳩が寄り付かないための対策を提案しましょう。専門業者に相談して、見積もりを取っておくと説得力が増します。
* **定期的な清掃:** 糞の清掃を定期的に行う契約を提案しましょう。高所作業が必要な場合は、専門業者に依頼する必要があります。

これらの提案は、専門業者に見積もりを取ってもらい、具体的な費用を提示することで、より説得力が増します。

3. 法律的な根拠を示す

どうしても話が進まない場合は、借地借家法などを根拠に、大家さんの義務を改めて主張しましょう。借地借家法では、大家さんは「修繕義務」を負っています。鳩の糞問題は、建物の維持管理上の問題であり、修繕義務に該当する可能性が高いです。

4. 書面でのやり取り

口頭でのやり取りだけでは、後々トラブルになる可能性があります。すべてのやり取りは書面（メールや手紙）で行い、記録を残しましょう。

5. 弁護士への相談

それでも改善が見られない場合は、弁護士に相談することを検討しましょう。弁護士に相談することで、法的措置を取ることも視野に入れ、大家さんとの交渉を有利に進めることができます。

専門家の視点：鳩対策のプロに相談

鳩対策は、専門業者に依頼するのが最も効果的です。専門業者は、鳩の習性や生態を熟知しており、適切な対策を提案してくれます。見積もりを取る際には、複数の業者に依頼し、比較検討しましょう。

専門業者に依頼する際のポイント

* 経験豊富な業者を選ぶ
* 対策方法を詳しく説明してくれる業者を選ぶ
* 見積もり内容を丁寧に説明してくれる業者を選ぶ
* 契約内容を明確に示してくれる業者を選ぶ

まとめ：積極的な交渉と専門家の活用で解決を

鳩の糞問題は、放置すると深刻な事態を招きます。積極的に大家さんや管理会社と交渉し、専門家の力を借りながら、問題解決を目指しましょう。 書面での記録、具体的な提案、そして必要であれば弁護士への相談を検討することで、より効果的に問題解決を進めることができるでしょう。 早めの対応が、快適な生活を取り戻す近道です。