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アパートの壁の穴修理:部分張替えと全面張替えのメリット・デメリット
11年間住まわれているアパートの壁に15cm×15cmの穴を開けてしまい、クロスと石膏ボードの修理が必要になったとのこと。大家さんとの協議の結果、石膏ボードは部分張替え、クロスは1面全面張替えという見積もりが出たとのことですが、ご自身の負担が大きすぎるのではないかと悩んでいらっしゃるようです。 この状況、多くの賃貸借契約においてよくある問題です。 では、部分張替えと全面張替え、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
部分張替えの場合
- メリット:費用が抑えられる。工事時間も短縮できる。
- デメリット:色の違いが目立つ可能性がある。将来的に、退去時の修繕費用に影響する可能性がある(後述)。
部分張替えは、費用と時間を節約できる大きなメリットがあります。しかし、クロスは経年劣化で色褪せしている可能性があり、新しいクロスとの色の違いが目立つ可能性があります。また、退去時に「修繕が必要な状態」と判断される可能性も否定できません。
全面張替えの場合
- メリット:見た目が綺麗になる。退去時のトラブルを回避できる可能性が高い。
- デメリット:費用が高い。工事時間が長くなる。
全面張替えは、費用は高くなりますが、見た目が綺麗に仕上がり、退去時のトラブルを回避できる可能性が高まります。 しかし、15cm×15cmの穴のために1面全て張り替えるのは、費用対効果の観点から疑問が残ります。
退去時の修繕費用に関する法律と慣習
賃貸借契約では、通常、借主は「通常の使用による損耗」以外の損傷について修繕費用を負担する義務があります。 今回のケースでは、子供のいたずらや故意による損傷ではなく、不注意による事故なので、借主であるあなたの負担が妥当と判断される可能性が高いです。
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しかし、退去時の修繕費用は、必ずしも損傷の程度に比例するとは限りません。 建物の老朽化や経年劣化も考慮されることが多く、11年も経過したクロスであれば、大家さんが全面的に張り替える可能性は高いです。 そのため、部分張替えによる色の違いを理由に、退去時に追加で費用を請求される可能性は低いと考えられます。
専門家(不動産管理会社)の意見
不動産管理会社に相談したところ、以下のような意見が得られました。
「11年経過したクロスであれば、退去時の修繕において全面張替えが想定されるのは事実です。しかし、15cm×15cmの穴を理由に、全面張替えを強要することは、通常は行われません。部分張替えで色の違いが気になる場合は、近似色のクロスを探したり、補修用の壁紙などを活用する方法もあります。大家さんとよく話し合い、合意形成を図ることが重要です。」
具体的な解決策とアドバイス
現状を踏まえ、以下の解決策を提案します。
1. **大家さんと改めて話し合う:** 部分張替えで色の違いが多少あっても問題ないと伝え、費用を抑える方向で交渉します。 写真や資料を準備し、具体的な金額を提示することで、交渉がスムーズに進みます。
2. **補修材の活用:** 部分張替え後、色の違いが目立つ場合は、補修用の壁紙やシールなどを活用して目立たなくすることができます。ホームセンターなどで様々な種類が販売されているので、クロスに合ったものを選びましょう。
3. **専門業者への相談:** クロスや壁紙の専門業者に相談し、部分張替えの技術的な可能性や、色の違いを最小限にする方法についてアドバイスを求めるのも有効です。
4. **書面での合意:** 大家さんとの合意内容を、書面で残しておきましょう。 トラブルを防ぐために、非常に重要です。
まとめ
15cm×15cmの穴によるクロス張替えは、全面張替えではなく、部分張替えで対応できる可能性が高いです。 大家さんとの丁寧な話し合いと、具体的な解決策を提示することで、費用を抑えつつ、退去時のトラブルを回避できるでしょう。 ただし、合意内容を必ず書面に残すことを忘れないでください。