高気密高断熱住宅と蓄熱暖房機:使っていない部屋の暖房設定と電気代節約術

蓄熱暖房機の全館暖房について。北東北の新築一戸建てに住んでいます。高気密高断熱住宅で、深夜電力を使った蓄熱暖房機を各部屋と1階ホールに設置しています。間取りは4LDKです。そのうちの3部屋は全く使っていません。家を建てる際に営業の方から使わない部屋も暖房はつけて下さいと説明を受けたのですが内容は覚えていません。覚えていないのにおかしいですがあまり納得できない内容だった気がします。そこで、蓄熱暖房機や全館暖房に詳しい方使ってない部屋の暖房も入れないといけないのか?、その理由は?教えていただけないでしょうか。使ってない部屋も蓄暖を入れなければいけないのならばどのような設定をすれば良いのか?また、電気代を抑える方法等も教えていただけたら助かります。例えば温度はリビング(大体22度前後)よりこれくらい低く設定しても良い、18度位はキープしなければいけない等。よろしくお願いします。

高気密高断熱住宅における全館暖房の重要性

北東北という寒冷地で、高気密高断熱住宅を新築されたとのこと、おめでとうございます。高気密高断熱住宅は、優れた断熱性能により室温を維持しやすく、省エネルギーに貢献します。しかし、その性能を最大限に活かすためには、全館暖房システムの適切な運用が不可欠です。営業担当者から「使わない部屋も暖房をつけてください」と説明を受けたのは、この点に関係しています。

使っていない部屋の暖房が必要な理由

使っていない部屋の暖房を稼働させる必要がある理由は、主に以下の3点です。

  • 結露防止:高気密高断熱住宅は気密性が高いため、室内の湿気が外に逃げにくく、温度差によって結露が発生しやすくなります。特に、使っていない部屋は換気が少なく、冷えた状態が続くと結露リスクが非常に高まります。結露はカビやダニの発生を招き、健康被害や建物の腐食につながるため、最低限の温度を維持することが重要です。
  • 建物の均一な温度維持:全館暖房は、家全体を均一な温度に保つことを目指します。使っていない部屋を冷えたままにしておくと、その部屋が冷気の溜まり場となり、暖房効率を低下させます。暖房効率が低下すると、結果的に電気代が高くなるだけでなく、リビングなどの居住空間の温度を維持するのに余計なエネルギーが必要になります。
  • 構造材の保護:特に寒冷地では、構造材の凍結による劣化を防ぐことが重要です。使っていない部屋の温度が低すぎると、構造材に水分が凝結し、凍結・融解を繰り返すことで、木材の腐朽や建物の寿命を縮める可能性があります。

使っていない部屋の最適な暖房設定

では、使っていない部屋をどのように設定すれば良いのでしょうか? リビングを22度前後で保っているとのことですので、以下の点を考慮してみてください。

  • 温度設定:15~18度:リビングより5~7度低い15~18度程度に設定するのがおすすめです。この温度であれば、結露の発生を抑えつつ、電気代の節約にも繋がります。極端に低く設定しすぎると、結露リスクが高まりますので注意が必要です。
  • タイマー設定:毎日一定時間だけ暖房を入れる設定にするのも有効です。例えば、午前中に数時間暖房を入れて換気し、その後は温度を下げるなど、状況に合わせて調整してみましょう。
  • 窓の開閉:定期的に窓を開けて換気をすることで、湿気を取り除き、結露を予防することができます。ただし、寒冷地では、換気時間は短く、こまめに行うのがポイントです。

電気代節約のための追加対策

蓄熱暖房機の電気代を抑えるためには、以下の点にも注意しましょう。

  • 深夜電力帯の活用:蓄熱暖房機は、深夜電力を利用することで電気代を大幅に節約できます。深夜電力帯に十分な蓄熱が行われているか確認しましょう。蓄熱時間が短いと、日中の暖房能力が不足する可能性があります。
  • 保温性の向上:カーテンやブラインドなどを活用して、窓からの熱の逃げを防ぎましょう。窓に断熱シートを貼るのも効果的です。隙間風を防ぐ工夫も重要です。
  • 機器のメンテナンス:蓄熱暖房機のフィルターの清掃や、定期的な点検を行うことで、効率的な暖房運転を維持できます。専門業者への依頼も検討しましょう。
  • 省エネ家電の利用:その他の家電製品も、省エネタイプに交換することで、家全体の消費電力を抑えることができます。
  • 暖房器具の併用:どうしても寒い場合は、リビングなどに補助暖房器具(石油ファンヒーターなど)を併用することで、蓄熱暖房機の運転時間を短縮できます。ただし、火災予防には十分注意してください。

専門家の意見

建築士やエネルギーコンサルタントなどに相談することで、より具体的なアドバイスを得ることができます。特に、住宅の断熱性能や蓄熱暖房機の適切な設定方法について、専門家の意見を聞くことは非常に有益です。

まとめ

高気密高断熱住宅において、全館暖房は建物の寿命を延ばし、快適な居住空間を維持するために重要です。使っていない部屋も最低限の温度を保つことで、結露や構造材の劣化を防ぎ、結果的にランニングコストを抑えることに繋がります。 温度設定やタイマー設定、そして日々の工夫を組み合わせることで、快適で経済的な暖房を実現できるはずです。 不明な点があれば、専門家への相談も検討してみてください。

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