家の中に現れるシロアリ：その正体と危険性

梅雨時期、家の中にシロアリが出現することは、多くの家庭にとって深刻な問題です。質問者様のように、一晩に20～50匹の羽のないシロアリを確認された場合、既に家の中にシロアリが巣を作っている可能性が高いです。羽のないシロアリは、主に「兵アリ」や「職アリ」と呼ばれる、巣の中で生活するシロアリです。羽アリは繁殖のために巣から飛び立つため、羽がありません。 5年前にも同様の状況があったとのことですので、長期間にわたってシロアリ被害が進行している可能性があります。

発見されたシロアリが羽アリではないということは、巣が既に家の中に存在し、活動していることを示唆しています。 20～50匹は、あくまで目に見える部分の数であり、実際にははるかに多くのシロアリが壁の中や床下などに潜んでいると考えられます。 放置すれば、家屋の構造材を食い荒らし、建物の強度を著しく低下させる危険性があります。早急な対策が不可欠です。

シロアリの種類と見分け方

シロアリは種類によって大きさや色、行動などが異なります。家屋に被害を与えるシロアリは主にヤマトシロアリとイエシロアリです。

ヤマトシロアリ

* 体長：約5～7mm
* 色：白色～淡褐色
* 特徴：比較的乾燥した場所を好み、木材の内部を食害する。

イエシロアリ

* 体長：約10mm
* 色：黒褐色
* 特徴：湿気を好むため、土壌と接している木材を好んで食害する。

質問者様が発見されたシロアリがどちらの種類かは、写真や専門家の判断が必要ですが、羽がないことから、巣の中で生活する働きアリや兵アリであることは間違いありません。 いずれの種類であっても、家屋への被害は深刻です。

シロアリ被害の兆候

シロアリ被害は、初期段階では気づきにくいことが多いため、注意が必要です。以下の兆候が見られたら、シロアリの被害を疑い、専門業者への相談を検討しましょう。

• 木材が湿っている、または変色している
• 木材を叩くと空洞音がする
• 床が沈んでいる、または傾いている
• 壁に小さな穴が開いている
• 羽アリを発見する（繁殖期である4月～6月が多い）
• シロアリの糞（小さな粒状の糞）を発見する

シロアリ駆除：専門業者への依頼が重要

シロアリの駆除は、専門知識と適切な薬剤が必要なため、DIYでの駆除は非常に困難で、かえって被害を拡大させる可能性があります。 20～50匹のシロアリが目視できるということは、既に相当な被害が進行している可能性が高いです。

• 専門業者への相談： まずはシロアリ駆除業者に点検を依頼しましょう。専門家は被害の程度を正確に診断し、適切な駆除方法を提案してくれます。
• 複数業者からの見積もり比較： 複数の業者に見積もりを依頼し、価格や駆除方法を比較検討することが重要です。安価な業者を選ぶのではなく、実績や信頼性のある業者を選ぶことが大切です。
• 保証内容の確認： 駆除後の保証期間や保証内容を確認しましょう。シロアリの再発を防ぐためには、適切なアフターケアも必要です。

シロアリ予防：日頃からできる対策

シロアリ被害を防ぐためには、日頃から予防対策を行うことが重要です。

• 換気： 家の中の湿気をこまめに除去しましょう。特に浴室やキッチンは換気を徹底しましょう。
• 通風： 家の周囲の通風を良くしましょう。地面と家の間に隙間を作ることで、湿気を防ぎます。
• 木材の保護： 木材に防腐剤を塗布することで、シロアリの食害を防ぎます。特に土台や床下など、湿気がこもりやすい部分は重点的に処理しましょう。
• 定期点検： 定期的に家屋の状態をチェックし、シロアリ被害の兆候がないか確認しましょう。

専門家の意見

シロアリ駆除業者に相談することで、的確な診断と適切な駆除方法を選択できます。 早期発見・早期対応が被害拡大を防ぐ鍵となります。 放置すると、修理費用が大幅に増加する可能性があるため、少しでも疑わしい点があれば、すぐに専門家に相談することを強くお勧めします。

まとめ

梅雨時期に家の中で羽のないシロアリを発見した場合、既に家の中にシロアリの巣が作られている可能性が高いです。 20～50匹という数は、目に見える部分の数だけであり、実際にははるかに多くのシロアリが潜んでいると考えるべきです。 DIYでの駆除は危険なため、専門業者に相談し、適切な駆除と予防策を行うことが重要です。 早期発見・早期対応で、高額な修理費用を回避し、安心して暮らせる住まいを守りましょう。 快適なインテリアを楽しむためにも、シロアリ対策は欠かせません。