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高性能グラスウール(16k,100mm)を用いた天井断熱リフォーム
Ⅲ~Ⅳ地域において、既存住宅の天井に高性能グラスウール(16k、厚み100mm)による断熱リフォームを行う場合、気密シートの施工が難しい状況での最適なグラスウールの種類、施工方法、そして結露対策について解説します。
グラスウールの種類選定:耳付き、耳なし、裸の比較
天井断熱において、気密シートを使用しない場合、耳付き袋入りグラスウールが最もおすすめです。
耳付き袋入りグラスウールのメリット
* 施工性が高い:袋の耳の部分を隣り合うグラスウールと繋ぎ合わせることで、隙間なく敷き詰めることができます。これは、特に天井のような広い面積を施工する際に重要です。
* 防湿性能が高い:袋がグラスウールを覆うことで、湿気からグラスウールを守り、結露リスクを低減します。
* ホルムアルデヒド放散量が少ない:多くの製品が、ホルムアルデヒド放散量が少ないF☆☆☆☆規格を満たしています。健康面への配慮もできます。
耳なし袋入りグラスウールと裸グラスウールのデメリット
耳なし袋入りグラスウールは、施工時に隙間ができやすく、断熱性能の低下や結露リスクを高める可能性があります。裸グラスウールは、さらに施工性が悪く、チクチクする繊維が肌に触れるため、作業性も悪いです。
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グラスウールの固定方法
敷き詰めるだけで大丈夫?
天井断熱の場合、100mm厚の高性能グラスウールを敷き詰めるだけで済むケースもありますが、必ずしも大丈夫とは限りません。 天井の形状や下地の状態によっては、グラスウールがずれたり、隙間が生じたりする可能性があります。特に、天井裏に梁や配管などがある場合は、隙間ができやすく、断熱性能が低下する可能性があります。
固定が必要な場合の施工方法
固定が必要な場合は、以下の方法が考えられます。
* 木製の留め枠を使用する:天井の周囲に木製の枠を取り付け、グラスウールをその枠内に収める方法です。
* 専用の留め具を使用する:グラスウールを直接天井に留めるための専用の留め具があります。ただし、天井材によっては使用できない場合があります。
* 軽量の断熱材専用接着剤を使用する:グラスウールを天井に接着する方法もあります。ただし、接着剤の種類によっては、グラスウールの性能に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
重要なのは、隙間なく敷き詰めることです。 固定方法を検討する際には、天井の構造や状態を良く確認し、適切な方法を選択することが重要です。
結露対策と防湿層
気密シートを施工できない場合でも、結露対策は可能です。耳付き袋入りグラスウールを使用することで、ある程度の防湿効果が期待できます。 しかし、より確実な結露対策を行うためには、以下の点に注意しましょう。
* 換気を十分に行う:湿気がこもらないように、窓を開けるなどして換気を十分に行いましょう。
* 調湿効果のある建材を使用する:珪藻土などの調湿効果のある建材を使用することで、室内の湿度を調整することができます。
* 定期的な点検を行う:天井に結露が発生していないか、定期的に点検を行いましょう。
専門業者への依頼
グラスウールのブローイング工法は、専門業者に依頼することをお勧めします。専門業者は、適切な機器と技術を持っており、より効率的で高品質な施工が可能です。
まとめ
気密シートを使用しない天井断熱においては、耳付き袋入りグラスウールを使用し、隙間なく丁寧に施工することが重要です。 必要に応じて、グラスウールを固定する方法を検討し、換気や調湿など、総合的な結露対策を行うことで、快適な室内環境を維持することができます。 断熱リフォームは、専門家のアドバイスを受けることが重要です。不安な点があれば、工務店や専門業者に相談することをお勧めします。